パターの「イップス」って何?

ゴルフは1打1打がプレッシャーとの戦いであり、プレッシャーの大きさによってショットの難易度は変化します。

例えば、普段なら簡単な50センチのパットでも、「これを決めたらベストスコア更新」という状況になった途端、プレッシャーで思い通りに手が動かなくなるということもあり得ます。プレッシャーをいかにコントロールするかというのもゴルフの醍醐味ではあるのですが、人によっては度重なるプレッシャーに耐え切れずに「イップス」という状態に陥ってしまうケースもあります。

一度止まってしまうと動き出せないのがイップスの特徴

「イップス」とは、パッティングで、極度の緊張から手が自由に動かなくなり、ほんの数十センチの距離のパットを、自分の意志とは関係なく、グリーンから転がり出てしまうほど強く打ってしまうといった「症状」のことを言います。元々はパッティングだけに関する用語でしたが、現在では「アプローチイップス」とか、「ショットイップス」など、パッティング以外の症状にも使われています。

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イップスは、緊張で体が固まってしまっていることを自覚した上で、「動かなきゃ」という焦りを募らせてしまうことで起きる現象です。したがって、イップスにならないためには、パットの前にじっと固まる時間をなるべく作らないことが大事です。

ヘッドを地面につけないようにすると体が固まるのを防げる

例えば、ヘッドを地面に押し付けずに軽く浮かせて、小刻みに動かし続けながら構えるといった方法が有効でしょう。また、手先の小さな筋肉に頼らず、肩や胸、腹筋など、体の大きな部分を積極的に動かしてストロークすることを常に心がけていると、プレッシャーがかかっても体が固まりにくくなります。

48-2イップスは、プロや上級者のほうがなりやすいと言われていますが、誰でも急に「発症」する可能性はあります。普段から、自分にあまりプレッシャーをかけずに、ミスしても「しょうがない」と受け流す心の余裕を持ってプレーすることが、イップスを予防する最良の方策と言えるかもしれません。

植村 啓太
16歳からゴルフを始め、その後23歳の若さでツアープロと契約し、ツアープロコーチとしてデビュー。大場美智恵プロや服部道子プロをはじめ、現在まで多くのツアープロのコーチを担当する。2005年には自身が主宰する「K's Island Golf Academy」をオープンし、多くのアマチュアの指導にあたる。ゴルフ誌、ゴルフ番組をはじめ、幅広いメディアに出演し、ゴルフの魅力を伝えるとともに、インストラクターの育成にも力を注いでいる。
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